一般的に、安定したWi-Fi環境下でeSIMをインストールすれば、「eSIMが追加できなかった」という事態は起こりにくいです。
ただし、ご利用の機種やネットワーク環境によっては、わかりにくいエラー表示が出たり、eSIMが追加できていない場合もありえます。
この記事では、海外旅行用eSIMのインストール時によくある質問をまとめました。ぜひ、海外旅行でeSIMを使って、確実にインターネットを利用したい方はご覧ください!
また、そもそもeSIMのインストールができない方は、お使いの機種がeSIMに対応していない可能性が考えられます。以下の記事で、利用予定の機種がeSIM対応端末か確認しましょう。
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Contents
eSIMのインストールができない?アクティベート時に表示されるエラーと対処法
eSIMを購入後、インストールする際に、スマートフォンの設定画面でエラーメッセージがでると対処に困ってしまいます。
結論からいうと、エラー表示が出ても、eSIMがインストールできないわけではなく、完了している場合も多いです。
また、利用する機種やインストール状況によって表示されるエラーは異なりますので、以下から該当する項目にジャンプしてみましょう!
一覧 | eSIMインストール時のエラー
「アクティベート中」から進まない
目的地に到着しておらず、渡航前にeSIMをインストールした場合、「アクティベート中」と表示されたままになることがあります。
これは、eSIMのインストール初期に起こる現象です。インターネット環境にもよりますが、おおよそ5分~30分でアクティベート完了になります。また、現地到着前のインストールでは、通常よりも長い時間(1時間~半日)かかることもありえます。
多くの場合、しばらく待つと自動的に「アクティベート中」の表示は消え、eSIMが追加された状態になるので安心してください。
なお、機種によっては「アクティベートに失敗しました」と表示されることもありますが、渡航前であれば現地の提携通信事業者に接続できないために出るエラーで、実際にインストールに失敗したわけではありません。
万が一、現地に到着しても「アクティベート中」の表示が消えない場合は、以下の操作をお試しください。
- 機内モードをオン→オフに切り替える
- スマートフォンの再起動を行う
「この通信事業者からのモバイル通信プランは追加できません」と表示される
eSIMを読み取った際に「この通信事業者からのモバイル通信プランは追加できません」または「モバイル通信プランを追加できませんでした」と表示された場合、主な原因として、以下のようなものが考えられます。
主な原因
- すでに同じeSIMをインストール済みである
- eSIMの有効期限が切れている
- 端末がeSIMに対応していない、またはSIMロックが解除されていない
まずは、次の点をご確認ください。
確認事項
- 一度インストール済みではないか
設定 > モバイル通信 から、すでに該当のeSIMが追加されていないかを確認します。 - 購入したeSIMのQRコードがあっているか確認する
本当に利用するeSIMのQRコードが今回読み取っているものか確認します。 - 端末がeSIMに対応しているか、SIMロックが解除されているか
キャリアで購入した端末の場合、SIMロックが残っていることがあります。事前に解除されているかをご確認ください。
もし上記を確認しても解決しない場合は、購入元のeSIM提供会社に連絡し、QRコードのインストール状況を調べてもらいましょう。
「eSIMを設定できませんでした」と表示される
eSIMを設定中に「eSIMを設定できませんでした」と表示されることがあります。このエラーが出た場合はeSIMが追加できていない可能性が高いです。
原因とその解決方法についてご紹介します。
ネットワーク接続が不安定
Wi-Fiまたはモバイルデータの接続を確認し、安定した環境で再度eSIMのインストールを試してください。
QRコードやeSIM情報の誤り
提供されたQRコードを再確認し、正しいQRコードを読み取ってください。QRコードが読み取れない場合は、手動でeSIMプロバイダから提供されるアクティベーションコードを入力してください。
デバイスがeSIMに対応していない
使用しているデバイスがeSIMに対応しているか確認しましょう。
デフォルトの通話アプリで「*#06#」を入力してダイヤルすると、端末情報が表示されるので、EID(eSIMを識別する個体番号)が出ればeSIM対応です。
モバイル設定に追加されたeSIMが多すぎる
インストール済みのeSIMが多すぎて、新規でeSIMを追加できな場合があります。
不要なeSIMを削除して、再インストールを試みてください。
会社によるeSIMインストールの規制
法人契約で機種を購入している場合、会社でeSIMの追加を制限している場合があります。
会社に問い合わせて、法人契約の機種にeSIMのインストール規制がかかっていないか確認しましょう。
「eSIMをアクティベートできません。やり直してみるか、詳しくは通信事業者にお問い合わせください」と出る
現地到着前にeSIMをインストールすると、eSIMのインストール自体は成功していても、「eSIMをアクティベートできません。やり直してみるか、詳しくは通信事業者にお問い合わせください。」と表示されることがあります。
これは、eSIMのモバイルデータ通信が「現地ネットワークに接続されるまで有効にならない」仕様によるものです。
まずは、eSIMをインストールしたデバイスのモバイル通信設定に、ご購入いただいたeSIMのプランが正しく追加されているかを確認しましょう。
上記画像のように、モバイル通信の設定にeSIMが追加されていれば、eSIMインストール自体は完了しています。
もし購入したeSIMが表示されていない場合は、インストールが完了していない可能性があります。その場合は、安定したWi-Fi環境下で再度QRコードを読み取ってインストールをお試しください。
「アクティベートできませんでした」と出る
eSIMの多くは渡航先の国で初めてアクティブになる仕様です。エリア対象外の地域でインストールしても、利用開始(アクティベート)できず、「アクティベートできませんでした」とエラー表示されることがあります。
現地に到着後、端末を再起動して「eSIM回線をオン」、ローミング回線なら「データローミングをオン」にして、インターネット接続されることが多いです。
「このコードはもう有効ではありません」と出る
eSIMをインストールしようとした際に、「このコードはもう有効ではありません」や「このコードは使用済みです」と表示されることがあります。
これは主に、以下の理由が考えられます。
エラー表示の原因
- eSIMがすでに端末にインストール済み
- 有効期限が切れた以前のeSIMのQRコードを利用している
eSIMがすでにインストール済み
このメッセージは、同じeSIMを2回インストールしようとしたときに表示されることが多いです。まずはスマートフォンの「モバイル通信」設定を開き、購入したeSIMがすでに追加されていないかを確認してください。
参考
iPhone:「設定」→「モバイル通信」→「モバイル通信プラン」内に追加されているか確認
Android:「設定」→「ネットワークとインターネット」→「SIM」や「モバイルネットワーク」内を確認
すでにインストールされている場合は、そのeSIMを有効化すれば利用できます。
有効期限が切れた以前のeSIMのQRコードを利用している
購入したeSIMのQRコードではなく、有効期限が切れた以前のeSIM用QRコードを使っていないか確認しましょう。
「このeSIMはこの端末と互換性がありません」と表示される
eSIMを読み込もうとした際に「このeSIMはこの端末と互換性がありません」、または「eSIMに対応していません。詳しくは通信事業者にお問い合わせください」といったエラーメッセージが表示されることがあります。
このような場合、端末にSIMロックがかかっている可能性があります。
SIMロックとは?
SIMロックとは、スマートフォンが特定の通信会社の回線しか使えないように制限されている状態です。SIMロックがかかっていると、他社のeSIMを読み込むことができません。
iPhoneでの確認方法
「設定」→「一般」→「情報」→「SIMロック」の欄で、「SIMロックあり」と表示されていれば、解除が必要です。
Androidでの確認方法(機種により異なります)
機種によって異なりますが、「設定」→「端末情報」または「接続」などの項目からSIMステータスを確認できます。
ご不明な場合は、ご契約中のキャリアや端末メーカーのサポートページをご参照ください。
SIMロックの解除方法
多くのキャリアでは、オンラインでSIMロック解除の手続きが可能です。以下は主要キャリアの公式ページです:
大手携帯キャリアのSIMロック解除方法
- ドコモご利用中の方
https://www.docomo.ne.jp/support/unlock_simcard/ - auをご契約中の方
https://www.au.com/support/service/mobile/procedure/simcard/unlock/ - ソフトバンクをご契約中の方
https://www.softbank.jp/mobile/support/usim/unlock_procedure/
※WEBページからなら、無料で解除できます
インストール後にeSIMが見つからない場合の対応方法
インストールしたはずのeSIMがモバイル設定で見つけられないときの解決方法を解説します。
購入したeSIMがモバイル設定に追加されているかICCIDで確認する方法
購入したeSIMには、ICCIDというeSIM識別番号が振り分けられています。eSIMのICCIDは、各eSIMプロバイダから購入時のメールやマイページで提供されることが多いです。
今回は、eSIMのICCIDを使って、利用するeSIMが間違いないか確認する方法を紹介します。
OSごとに確認する方法を下記でまとめているので、「+」ボタンを押してご参照ください。
eSIMのICCIDは、下記の手順でご確認いただけます。
- 設定アプリを開く
- モバイル通信をタップ
「SIM」の項目より、eSIMをタップ - 「この回線をオンにする」をオン
- 「SIM」の項目に戻り、主回線(普段利用しているSIM)の「この回線をオンにする」をオフ
- iPhoneの電源を再起動
- 再起動後、設定アプリから「一般」をタップ
- 「情報」をタップして、「ICCID」という項目の数字が利用するeSIMのICCIDか確認
(画面下部にある場合が多いです) - ICCIDの確認後は、オフにした主回線をオンに戻す
(設定アプリ→モバイル通信→主回線のSIMをタップ→「この回線をオンにする」をオンに戻す)
eSIMのICCIDは、下記の手順でご確認いただけます。機種によって操作方法や表記は異なる場合があります。
- 設定アプリを開く
- ネットワークとインターネット をタップ
- 今回のeSIM をオンにする
- デフォルトの電話アプリを開く
- 「*#06#」と入力し発信する
EIDなどが表示され、下部にあるICCIDが利用するeSIMのICCIDか確認する
※上記の方法では、どこにも電話はかからないのでご安心ください。
スクリーンショットの画像付きで確認したい方は、以下の記事も参考にしてみてください。
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eSIMがモバイル設定に表示されない
eSIMをインストールしたはずなのに、スマートフォンの「モバイル通信」設定にeSIMが表示されない場合、次のような原因が考えられます。
eSIMが表示されない原因
- インストールが完了していない
- eSIMが削除されてしまった
インストールが完了していない
eSIMの追加が完了していないことがあります。安定したWi-Fiに接続したうえで、再度eSIMのQRコードを読み取ってインストール手順を試してください。
エラーが出る場合は、eSIMのインストール時に表示されるエラー一覧と対処法に戻り、解決方法を確認してみましょう。
eSIMが削除されてしまった
インストール後に誤って削除してしまった場合も、設定画面からは表示が消えます。もう一度、QRコードを読み取ってeSIMのインストールを実施しましょう。
万が一、QRコードが「有効ではない」と出てしまう場合は、eSIMプロファイルの再発行や再ダウンロードが可能か、購入先のサポートに確認しましょう。
通信設定にeSIMが表示されないと不安になるかもしれませんが、多くの場合は再インストールや端末の再起動で解決できます。それでも表示されない場合は、購入元の案内に従って再発行やサポートへの問い合わせを検討してください。
海外向けのeSIMはインストール時の表記について
この章では、海外向けのeSIMはインストール時の表記について、詳しく紹介します。
「副回線(旅行用、個人)」と表示されるのは問題?
海外向けのeSIMをインストールすると、一部の端末で「副回線(旅行用、個人、仕事)」と表示されることがあります。この表示が出ても、特に問題はありません。
これは、eSIMが「追加回線」として認識されるための表記で、普段使っている主回線とは別に使える副回線が設定されていることを意味しています。
「副回線」と表示されても、通信に影響はなく、通常通りインターネットや通話を利用できます。
eSIMに「1GLOBAL」「TGT」「CMLink」「Plus」などの名前が出ている
海外向けeSIMをインストールすると、端末のモバイル通信設定に「1GLOBAL」「TGT」「CMLink」「Plus」など、購入時に見慣れない名称が表示されることがあります。
これは、eSIMの提供元や通信回線を実際に運営している事業者の名前です。販売サイトやアプリ上で表示されていたブランド名(例:World eSIM、TRAVeSIM、Airalo、トリファ、JapanConnect eSIMなど)とは異なる場合がありますが、正常にインストールされていれば問題ありません。
実際に海外で通信を行うのは、提携しているAPN事業者になるため、eSIMプロバイダから購入時に送られるメールやマニュアル、マイページに掲載している場合が多いです。
APN事業者とは
APN事業者とは、携帯電話回線を通じてインターネットに接続するために必要な「アクセスポイント名(APN)」を設定・提供する事業者のこと。
スマホのピクトエリア(アンテナマーク)の通信事業者の名前表示
eSIMを使って海外で通信していると、スマートフォンの画面上部、アンテナマーク(ピクトエリア)横に表示される通信事業者名が、日本では見慣れない名前になっていることがあります。
これは海外eSIMでは一般的で、現地でeSIMが接続している通信キャリアの名前が表示されているだけです。
たとえば、日本で購入したeSIMがアメリカでAT&TやT-Mobileに接続された場合、その名称が表示されます。eSIMの販売元と実際に接続される通信事業者は異なることが多いため、表示名が違っても問題ありません。
通信事業者は商品ページの仕様などから確認ができるため、提携する通信事業者の名称で5Gや4G、もしくはLTEなどのアンテナマークが立っていれば正常に接続できている状態です。
まとめ
eSIMのインストール時に表示されるエラーの多くは、「現地に到着していない」「Wi-Fi環境が不安定」「利用するデバイス起因」といった理由で発生するものです。
eSIMがインストールできないケースは珍しいため、焦らず、この記事で紹介したポイントを確認することで解決できるケースがほとんどです。
それでも解消しない場合は、eSIM購入元のサポートへご連絡ください。eSIMステータス、QRコードの状態確認や場合によっては、再発行や設定のご案内など、個別に対応してもらえる場合があります。
安心してeSIMをご利用いただくために、本記事の内容を参考にeSIMで海外でも快適にインターネットを利用をできることを願っています。
これ以外にも海外旅行に役立つ通信サービスの記事を沢山書いています。
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